
好きすぎて、ギリシャにまで行ってしまった作品。
何回も観直していますが、観るたび何かしら感じるものが違うので不思議。
NYで保険会社に勤める普通のOLジョアンナ。調査で訪れたペルーで、ダイバーのジャックに一目惚れ。イタリアの素潜り大会にもおっかけて、職をクビになってジャックと一緒に住み始めます。
なんてゆうか、イルカが間違えて人間になってしまった、みたいな動物的ジャックと普通のジョアンナ。

初めて出会ったときの2人の会話、
「前に、会ったね」
「・・・ええ、さっきドアのところで・・・」
「海の中で」
「え?」
「・・・・・・イルカに似てる」
このシーンは最高に好きです

確かにロザンナ・アークウェットはイルカに似てる笑
ジョアンナのマリンファッションも注目です。ジャックのを借りましたという、ぶかぶかの紺のセーターにチノのハーフパンツに真っ白のスニーカー。可愛すぎました



親友でライバルのエンゾはジャン・レノ。
おおらかで、家族思いで、親分肌で(だけどピアノをサラリとひく紳士な一面も

対照的な2人ですが、海に対する愛情がとっても似ていました。

家族とか愛情とか、普通の人間味に飢えているジャック。
そんな愛を一身に受けながらも、どうにもならない才能の差に嫉妬するエンゾ。
普通の女が、普通じゃない男を好きになってしまった悲劇のジョアンナ。
種類が違う人間同士がある接点で惹かれあい、また違う故に傷つけ合う。
切ないですね><
ジャックにとっては、初めて感じた女性との愛でそれは母性愛に近かったかもしれません。
でも海やイルカは彼の故郷のような感覚で、言葉なしでもわかり合える自分の居場所だったんでしょう。
どこか懐かしい匂いのするジョアンナを人間として愛しながらも、人間である自分に違和感を覚えていたのかな?
「海底はつらい。なぜなら上にあがっていく理由が見つからないから」
このセリフはガーーンときました。
「行きなさい。行って私の愛を見てきて」
ジョアンナのこのセリフも大きい。
やっぱり名作だなあと、実感の映画です
