
ずいぶん前に見た時より、今回観直した ほうが、数倍良かったです。
愛する彼女が喧嘩をきっかけに、自分に関する記憶を「記憶除去手術」で消し去ったことを知ったジョエル(ジム・キャリー)は自らもクレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)の記憶を消すことを決意するのですが…。
記憶が消されていく脳内の、POPかつちょっとアリスインワンダーランド的な奇天烈な映像がかなり印象的な映画です。

クレメンタインのファッションは、髪の色から服の色まで、既成に囚われないオリジナルなもの。
最初に出会った時は「廃墟のブルー」ヘアに、オレンジのパーカー。これは相当なインパクトで、後々このオレンジのパーカーは何度も登場します。
逆に髪を赤色にした時はブルー系のコートやザックリした民族模様のカーディガンを着たり、赤×青のコントラストがクレメンタインな印象です。
ジョエルの昔の記憶に入った時のヒッピーテイストの服も可愛かったです

映画は脳内の設定がおおいので、このクレメンタインのオレンジ×青の視覚効果は、非現実感を見事に表現して、すごいなあって感じました。

一方、とにかく地味でシンプルなファッションばかりのジョエル。
ジム・キャリー、この映画の彼は良いですねー(>_<)
監督のミシェル・ゴンドリーはフランス、ベルサイユ出身のミュージックビデオなんかを手掛けていた人で、そんな背景もわたし好み

エンディングはBECKの超渋い選曲ですし!
キュン死にしたのは、クレメンタインが、
「小さい頃、大人にブスだと言われて、私は自分がブスだとずっと思って生きてきた。」
と布団にくるまりながら告白した時、
「君はキレイだよ。
キレイだ。キレイだ。キレイだ。」
って言い続けながらキスをするとこですね!

この2人は正反対でいるようで、実は似てる気がします。
ジョエルはひっそりと、クレメンタインはオーバーに。
根本は自信がなくていつも不安。
記憶を消して違う人と付き合っても、心はおたがいを求めていて、そして結局またたどり着く。

最後、
「きっとまたあなたは私にうんざりして、私は窮屈になるわ」
というクレメンタインに
「……いいさ!」
と簡単に答えるジョエル。
あっけにとられながらも、難しく考えず、今の気持ちを大切にするってシンプルだけど、なかなかその境地に達するのって難しいですよね。
「いいさ!」
「いいわね!」
最高のエンディング。
posted by sawori at 08:15
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