2012年09月13日

「サルトルとボーヴォワール 哲学と愛」20〜30年代フランスファッション

sarutoru1.jpgサルトルもボーヴォワールも名前ぐらいしか知らないわたしが、語るのはどうか・・・と思われる映画です。
でも、素敵でした。

1929年パリ、ソルボンヌ大学で主席のサルトルと次席のボーヴォワールが出会います。
「きみは理想の女だ!」
と天才サルトルに気に入られてしまうボーヴォワール。
女性が自我を持てない社会体制に不満を抱いていた彼女は、サルトルの実存主義に出会い、フェミニズム思想を構築させていきます。

sarutoru2.jpgちょこっとお勉強
●「実存主義」
実存主義とは自分の主体的な生の意味を求める思想で、現代思想としての実存主義は19世紀のキルケゴールとニーチェから始まった。サルトルの実存主義は「実存は本質に先立つ」、つまり人の本質は元々備わっている訳ではなく、個々としてなりたいものになるために選択と行動を通して現実化するもので、それは「人間は自由だ」ということを表現している。サルトル“自由の哲学”は第二次世界大戦の荒廃から立ち上がり、新しい時代へと向かう希望に満ちた世界中の人々に熱狂的に受け入れられた。
(公式HPより)

sarutoru3.jpgそして、1920年代から30年代のパリのファッションはほんとうに美しいです。
この頃のお洋服って仕立てがいいというイメージ。色も鮮やかで、体のラインがキレイに出るシルエットは
ボーヴォワール役のアナ・ムグラリスのスレンダーな体にすごく似合います。

自分は人とは違う考えを持っている。
そう感じていたところへ、天才ともてはやされている男から
「きみはその辺の女とは違う、まさしく理想の女だ」
と言われたら絶対に傾くはず。
そんな尊敬する彼に
「契約結婚をしよう、自由恋愛で行こう」
sarutoru4.jpgそれは暗に、
(君なら、その辺の女のように、バカみたいに騒がないだろう。物がわかる女なのだから)
ということで、ボーヴォワールはもちろんとっても頭がよい女性だけど、感じる違和感は私たちとあんまり変わらないと思うんです。
(彼は物書きで哲学者であり、常に精神を刺激する状態でいなくてはならない。そして、世の中の物の考え方を変えていく思想を発信する使命がある。その為には彼を縛らず自由にさせてあげたい)
と、思いこそすれ、実際に浮気で感じる胸のチクチク感や空しさや嫉妬は彼女を苦しめたでしょう。
その隙間を埋めるため、彼女も自由に恋愛しますが、(アメリカで大恋愛。サルトルとは全く違うタイプで、愛してる、サルトルは僕のようには君を愛せない、とキュン死にさせてくれるタイプ)でも、サルトルとボーヴォワールには、そんな性を超えた思想での繋がりを感じました。
思想で繋がっていたいが為に、面倒な恋愛の嫉妬なんかは、別のところで、そんな感じです。
sarutoru5.jpg

観た直後は、サルトル・・・自由恋愛ってなに?わたしにはわかんない!って思ったんですが,だんだんと、ああ、なんか素敵だった・・・。と思えるそんな映画です。

Trailar

posted by sawori at 13:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画ファッション